今週のお題「怖い話」
彫刻教室の裏には大きな沼があり
そこに この3羽がいました。
(筆者撮影)
あひる2羽にカモ1羽の なかよしサンバ。
いつも三羽一緒に
沼のまわりのジョギングコースをお散歩していて
カモはスタスタ、アヒルはプリプリと
ジョガーたちも慣れているのか
三羽を避けながら走っていた。
私はスマホでアヒルたちを撮り
夫へ送った。
夫は世の中にうとい人なので
わたしが しっかりと
世界の情勢や キケンな事柄など
教えなければいけないことが多い。
アヒルはフレンドリーに見えます。
あの、笑っているようなユルそうなくちばし。
コロンとした丸みある姿。
そのからだを左右にゆらしながら歩く
ユーモラスなすがた。
「でもアヒルは かなり凶暴です」
私は小さい頃
アヒルに追いかけ回されたことがある。
あの太ったおしりを プリプリとふって歩く
可愛らしさにひかれ
池のそばでたたずんでいた
アヒルを追いかけまわした。
追いかけるのは 実に楽しかった。
シリをフリフリ しばらく逃げまわっていたアヒル。
がしかし
とつぜん方向転換し わたしの方に突進して来た。
怒ったアヒルは じつは足が速い。
しかも グワッ!グワッ!と
かなり迫力がある。
おどろいた私は
草場で足がもつれて転んだ。
サンダルのぬげた素足を
アヒルが容赦なくガブガブ噛む。
人なんか傷つけそうにない
ゆる~い形のクチバシのくせに
噛まれたら ペンチではさんだように
イタイ。
アヒルにおそわれ泣き叫ぶわたしを
薄情な親戚たちは
遠くでゲラゲラ笑って見ていた。
子供の手足くらいは噛みちぎる
アヒルのアゴヂカラ。
反撃したから なんとか
食いちぎられはしなかったものの
人食いアヒルにおそわれた恐怖は、
いまだに癒えない。
(人食いアヒルへとアップデーした記憶)
夫にアヒルがどれだけ凶暴で
あぶない生き物かを
メールできっちり説明したが
送った画像をみた夫は
「野良アヒル、かわいい♪」
との返信だった。
だったら アヒルがどれほどのものか
帰ってきたらペンチでぎゅーっとはさんでやる。
それがアヒルだ。
( 2度登場 )
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
後日 夫から
「お前さんが追っかけまわすからアヒルも
必死の覚悟で反撃にでたんだと思うよ」
とメールをしてきた。
お呑気さんめ。
アヒルの刑 3回。
関連記事
ちょっと不思議なデジタルの怪異↓
ぜんぜん怖くないよって
思ったひと向けの
本格的なやつ↓
↓不思議なものの怪に遭遇した話